「しんぶん赤旗」2012/06/02
土曜人とき
核兵器の非人道性伝えたい
長崎県原水協代表理事
長崎市在住 大矢正人さん(65)

 4人いる県原水協代表理事の1人です。原爆資料館で4月21日から5月11日まで、長崎原爆被災者協議会と共催で新「原爆と人間」被爆写真展を開きました。「長崎市の全面協力が得られて今後の一歩が踏み出せた」と振り返ります。

 1947年に兵庫県神戸市で生まれました。小学3年生の頃、愛媛県松山市で見た原爆展が印象的でした。「こんなことが現実に起こったのか」という驚きと恐怖で、その晩は眠れませんでした。

 大阪大学工学部と同大学院で物理学を専攻。「被爆者の証言運動」に取り組んでいた長崎総合科学大学の鎌田定夫教授(故人)を慕って赴任しました。

 2010年に定年退職。現在は長崎総合科学大学名誉教授です。長崎原爆記録フィルムのデジタル化の研究に取り組み、「被爆の実相を伝え、核兵器の非人道性を世界に広めたい」と思いを語ります。

 大学時代はワンダーフォーゲルに親しみ、現在は登山が趣味。座右の銘は「自分の疑問と違和感を大切に」。運動を担う次世代に期待を寄せ、「若者との対話を大切にすべきです」と話します。

 「被爆国の役割を担うため、長崎での取り組みを強めたい」と意気込みを語ります。

(長崎県・村ア利幸)