「しんぶん赤旗」2012/05/24
長崎県議会
証人出頭拒否の金子前知事
告発決議を可決

 長崎県議会は、23日の本会議で金子原二郎前知事が正当な理由なく百条委員会の証人出頭要請を拒否したとして地方自治法違反の疑いで告発する決議を、民主、自民、社民、共産の賛成多数で可決しました。反対したのは公明と自民党系。金子氏は長崎地検に刑事告発されます。

 県議会の調査特別委員会の一つである百条委員会は、国営諫早湾干拓事業(諫早市)の優良営農地に自民党参院議員の金子氏と同党衆院議員の親族企業が入植した経緯を調べています。百条委員会の調査で、金子氏が親族企業に便宜を図るよう関係者に圧力をかけた疑いが濃厚となり、証人としての出頭が求められていました。

 金子氏の「百条委員会の運営が適正でなく、疑いは事実無根」との出頭拒否の理由に対し、百条委の高比良元委員長(民主党)は告発の理由を「自分勝手な判断で正当な理由と認められないのは明白」としています。

 日本共産党の堀江ひとみ県議は「金子前知事は県民の疑問に答えるべきです」と語りました。

 出頭拒否を続けている親族企業の関係者4人に対しても賛成多数で告発を議決しました。