「しんぶん赤旗」2012/05/15
原爆症認定審査ずさん実態告発
長崎県原水協総会

 長崎県原水協は12日、2012年度定期総会を長崎市で開き、約50人が参加しました。

 県原水協の大矢正人代表理事は「核兵器のない世界を大多数は望んでおり、被爆地・長崎から訴えていく必要がある」とのべました。長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は、168件の審査を5時間(1件当たり1分47秒)で済ませる原爆症認定審査のずさんな実態を批判しました。

「黒い雨」問題で講演
 県保険医協会の本田孝也副会長が「黒い雨」と低線量被ばくの人体影響について講演。「黒い雨」の約1万3000人分のデータの存在を示すオークリッジリポートの意義にふれ、データの存在が「残留放射能による人体影響はない」とする放射線影響研究所の主張を覆す可能性があるとして「被爆地域拡大のみならず、被爆者全体の問題にとっても重要な価値がある」とのべました。