「しんぶん赤旗」2012/04/17
有明海再生への群像
諫早 堤防閉め切り15年でつどい

 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)による堤防閉め切りから15年の14日、「諫早湾閉め切り15年を考える」実行委員会は、諫早市で集会を開き、約120人が参加しました。

 熊本県立大学の堤裕昭教授は、開門で環境がどう変化するかについて講演しました。

 「よみがえれ!有明」訴訟弁護団事務局長の堀良一弁護士が「開門をめぐる現状と課題」について講演。これまでのたたかいにおける漁民、専門家、地元の運動、全国での取り組みなどのつながりを「有明海再生に向けた群像」と表現。「被害の軽減を前提に手順を踏んだ開門を求めていく」とのべ、あいまいな態度の国と虚偽のデータをもとに反対する中村法道知事を批判しました。

 有明海沿岸の漁業者から報告があり、厳しい現状を語るとともに「農漁共存の道を探りたい」と話しました。

 諫早干拓と20年かかわってきた男性(77)は「国は諫早湾の再生のため開門し、自然の力に委ねてほしい」と感想をのべました。