「しんぶん赤旗」2012/04/14
誠実な回答 再度要求
「有明訴訟」弁護団 長崎県に質問状

 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)で設置された潮受け堤防の排水門開門と農漁業共存を求めている「よみがえれ!有明」訴訟弁護団は13日、中村法道・長崎県知事に対し2回目の公開質問状を提出しました。

 原告団・弁護団は2月29日、中村知事が昨年12月19日付「朝日」で「常時開門なら漁場は全滅」「漁業被害と堤防閉め切りの因果関係はない」などと述べた根拠を示すよう求める公開質問状を提出。県は開門阻止訴訟などが係争中であることを理由に回答を拒否していました。

 提出行動には、弁護団の堀良一事務局長、「支援する全国の会」の岩井三樹事務局長らが参加。日本共産党の堀江ひとみ県議が同席しました。

 堀氏は、有明海の漁業が深刻な実態になっていることを示した上で、「開門について知事が間違った情報を流布することは許されない」と指摘。@2月提出の公開質問状への誠実な回答。A自治体の責任者として県民の対立解消に向けたイニシアチブ発揮B事態打開への具体策の提示―について2週間以内に回答するよう求めました。

 応対した県諫早湾干拓課の担当者は「皆さんの意見は上司に伝える」と述べるにとどまり、堀氏は「誠意ある回答があるまで何度でも来る」とのべました。