「しんぶん赤旗」2012/03/29
長崎県議会百条委員会
補助金不認可経緯に疑義
政治的圧力を調査

 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の優良営農地に谷川弥一自民党衆院議員と金子原二郎同党参院議員(前県知事)の親族企業「T・G・F」が入植した経緯を調べている県議会百条委員会は、26日の15回会合で、大村市の農業企業の代表を参考人として呼び、県農林部長ら3人を証人尋問しました。

 県の補助が出る「ながさき食と農支援事業」の認定審査の際、低評価だった企業が認可される一方、高評価とされた参考人企業が不認可になった経緯を聞きました。

 証言によると、2008年2月21日に当時の金子知事は、参考人企業が「同様の補助を過去に受けている」と認定審査には明記されていなかった条件を持ち出し、不認可を主張。県農林部は発言に従い、同日中に不認可の手続きをしました。

 百条委員は、T・G・Fへの協力要請を参考人企業が断った事実にふれ、「要請拒否が不認可につながったのではないか」とただしました。知事の不認可について参考人企業は「何か事業をやらせないための理由付けかと疑いたくなる」とのべていましたが、百条委では政治的な圧力の有無の明言を避けました。

 次回は4月6日。