「しんぶん赤旗」201112/29
長崎「新幹線」中止を
 「県民の会」財源・安全に懸念

  九州新幹線長崎ルート諫早―長崎間など整備新幹線未着工3区間の建設を国が認めるとの発表を受け、長崎「新幹線」の建設中止を求める県民の会(大石久仁子代表委員)は28日、建設中止を県に申し入れました。

 日本共産党の内田隆英前長崎市議ら7人が参加。財源や費用対効果の見通し、フリーゲージトレイン(FGT=軌間可変電車)の安全性など、六つの懸念事項について県の見解を求めました。

 対応した県新幹線・総合交通対策課の西元英隆課長は、28分の時間短縮効果を主張。「九州が縦に集約しつつあるため、長崎ルートは必要」と説明しました。

 大石さんは「FGTとフル規格の新幹線を混同している。FGTでは直通で大阪に行けず、福岡での乗り換えが必要になる。フル規格であれば建設費用はもっとかかり、県民の大きな負担増になる」と訴えました。

 未開発のFGTの安全性について質問すると、西元氏は「乳母車でも100%安全ではない」とのべ、参加者から「乳母車と新幹線は違う」と批判の声が上がりました。