「しんぶん赤旗」201111/24/
諫早入植の前知事親族企業 
事務局主導で評価
 県議会百条調査委員会
  国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の営農地に自民党の金子原二郎参院議員(前県知事)と同党の谷川弥一衆院議員の親族企業が入植した選考過程を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は22日、第5回会合を開き、証人尋問しました。

 証人として呼ばれたのは、県農業振興公社の元事務局長、親族企業の調査を担当した元職員2人、評価の中心的役割を担った元職員の計4人です。

 日本共産党の堀江ひとみ県議は「事務局主導で取り決めた基準で評価を進めていた」と指摘。事務局が入植者評価の実質的権限を持っていた点を強調しました。

 百条委員らは、事務局8人のうち、親族企業の調査を担当した1人だけ技術職の経験がなく、農業に詳しくなかった事実を指摘し、親族企業の現地調査にも同行せずに独断で採点を上方修正した点を追及しました。

 委員らが、入植選考時の企業との個別面談の記録の開示を同証人に求めると、「メモを取っていなかった」と発言。委員らは「普通はあり得ないこと」と批判しました。

 次回12月6日も同じ4人を尋問することになりました。