2011年10月31日(月)「しんぶん赤旗」
諫早開門 判決履行を
紙氏 原告との協議迫る

 日本共産党の紙智子議員は27日の参院農林水産委員会で、3年以内に諫早干拓排水門の開放を命じた福岡高裁判決を速やかに実行するよう求めました。

 鹿野道彦農水相は福岡高裁判決が確定してから1年たとうとしているのに、いまだ原告と会おうとしていません。

 紙氏が、なぜ会わないのかただしたのに対し、鹿野農水相は「筒井副大臣が、私の代理人として農水省の考え方を説明した」などと述べました。

 紙氏は、大臣は3度も長崎県に行き県などと協議しているのに、原告との協議に応じないばかりか、9月には一方的に「制限開門」を提案したとのべ、裁判で勝利した原告団に背を向けるものだと批判しました。

 紙氏は、「原告は干拓地の農家と対立しようとはしていない。むしろ、漁業も農業も発展する方向を目指している」と指摘。勝訴側の権利者が何を求めているのかを誠実に聞くべきだと迫りました。鹿野農水相は「真摯(しんし)に対応したい」と答えました。