「しんぶん赤旗」2011/9/23
組曲「平和の旅へ」200回公演 
この歌、核兵器なくすまで

  「平和の旅へ」合唱団は21日、長崎市内で200回目となる公演を行いました。

 合唱団員約70人が舞台に立ち、福岡市の修学旅行の小学6年生76人に披露しました。

 「平和の旅へ」は、1993年3月に64歳で亡くなった長崎原爆の被爆者、渡辺千恵子さんの半生を合唱8曲と語りで表現した構成組曲です。85年7月の被爆40年での初演以来、公演を重ね、聴衆は12万6000人を超えました。

 渡辺さんは16歳の時、学徒動員先の工場で被爆、半身不随の障害を負いました。車椅子の長崎原爆の語り部として生涯、核兵器廃絶を訴え続けました。

 「平和の旅へ」は渡辺さんに代わる長崎の「語り部」としての役割を担いながら、全国各地でも上演されています。

 団長である小笠原一弘さん(72)は「公演200回も通過点だと思っています。核・放射能の恐ろしさを、歌を通して伝えていき、核兵器がなくなるまで歌い続けたいです」と語りました。