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開門工程表示せ
諫早干拓 漁民ら国と協議
国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)で設置された潮受け堤防排水門の開門を求める「よみがえれ!有明海訴訟」の原告らは16日、国に開門を命じた福岡高裁判決(昨年12月)の履行へ向けた国との協議を福岡市内で行いました。
漁民、弁護団、支援者ら25人が参加。協議は農水省が公開を拒否したため、非公開で行われました。
協議後の記者会見で馬奈木昭雄弁護団長は、アセス素案で開門へ向けた工程表を示さなかった国の対応を「開門へ向けて努力する姿勢が見えない」と批判。
「開門ありきではだめだ」との中村法道長崎県知事の発言には「開門は判決で確定している。それを否定するのは、法治国家の行政の長として断じて許されない」と述べました。
開門の早期実現へ「菅直人首相が、開門で被害は出さない、万が一被害が出れば国が責任を持って補償するとはっきり述べ、農民の不安に応えるべきだ」と指摘。
「開門差し止め訴訟(長崎地裁)が最大の協議の場。証拠と主張を示し、1日も早く結論を出すべきだ」と話しました。
原告団・弁護団は、28日に上京し農水省との直接の面談を求めるとともに、農水省による漁民への直接の謝罪、次回協議までに対策工事の工期と工期短縮の見通し、高裁判決への国の統一見解、開門による被害は国が補償すること―などを明らかにするよう要求しました。 |