「しんぶん赤旗」2011/5/11
検討会で「石木ダム最有効」 
長崎県に住民怒り

 長崎県は9日、佐世保市、東彼杵郡川棚、波佐見の両町の3自治体と石木ダム建設事業を再検証する目的で、3回目となる「検討の場」を川棚町で開きました。

 同ダムは、県と佐世保市が利水・治水目的で川棚町に計画しています。地権者住民は「石木ダム建設絶対反対同盟」を結成。洪水調整の効果はなく、水不足解消という理由も実態とは違うとして、白紙撤回を求めて長年反対してきました。

 県側は検討の場で、代替案として「岩屋川ダム」など複数の案をコスト、実現性、地域社会への影響、環境への影響などの側面から比較しました。その結果、「石木ダムが最も有効である」とした結論を、3自治体と確認の上、提示しました。

 傍聴席の住民からはヤジが飛び、傍聴人の途中退席者が相次ぐなど、会場は一時騒然としました。会議終了直後に傍聴席から、「これで検討の場は終わりですか」と声が上がりましたが、県側は答えませんでした。