県原水協が原発問題で緊急集会 
福島発事故の状況を講演

 長崎県原水協は6日、長崎市内で緊急集会を開き、約150人が参加しました。
 集会では、藤田祐幸氏(元・慶応大学助教授)が福島第一原発事故について講演しました。
 
 藤田祐幸氏はチェルノブイリやイラクの調査に携わった学者で、「福島第一原発でいま起きていること」と題して原発事故の状況を解説しました。

 藤田氏は、「世界は広島・長崎と重ねて福島を見ている」とのべ、今回の原発事故を、スリーマイル島原発事故やチェルノブイリ原発事故と照らし合わせて解説。「炉心溶融が起こると、強い放射能の影響で、被災者を助けることも被災地も復旧することもできなくなる」と強調し、地震が多発する地域に、原発を集中立地した政府を批判しました。

 また、「大気汚染は長崎まで来ている」と、図を使い解説。「問題は海外のメディアがとりあげている、このようなな情報を、日本のメディアはなぜか取り上げないことだ」、と厳しく指摘しました。

 藤田氏は、「科学とは疑うことから始まるのに、原発は安全と『信ずる』ことで成り立ってきた。科学が『宗教』になってしまったことに、今回の事故の原因はある。人は電気がなくても生きていけますが、水と空気と大地がなくては生きていけない」と、国のあり方や個人の生活の仕方を変えるべき時と、訴えました。