「しんぶん赤旗」2011/3/19
県庁の魚市跡地への移転問題 
大震災後でも強行の構え

 長崎県議会の県庁舎整備特別委員会は16日、県庁舎移転にともなう津波対策について集中審議を行いました。県は、県庁を現在の長崎市江戸町から長崎魚市跡地に新築移転する計画です。

 委員会で県側は、資料から「長崎県で想定されているのは津波を発生させるプレート型の地震ではなく、活断層型の地震であり、大きな津波を引き起こすことはない」などと断定。

 それを裏付けるため、京都大学防災研究所の井合進教授が2009年1月、第5回特別委員会参考人質疑で発言した内容にふれました。

 特別委では、東日本大震災の影響で、長崎市松ヶ枝でaの津波があった、などの指摘がありました。

 しかし県側は「県では津波の被害が起こっていない」などと強調。東日本震災の災害が甚大な中で、中村法道知事が決断した新築移転を強行する構えを崩しませんでした。