「しんぶん赤旗」2011/2/15
大村地区で地権者の会 
長崎新幹線 在来線と共存困難

  「長崎『新幹線』予定ルート大村地区地権者と住民の会」の結成集会が12日、長崎県大村市内で開かれました。

 長崎「新幹線」では、昨年3月に武雄温泉(佐賀県)から諫早(長崎県)間の工事が着工。車輪幅を変えることで新幹線と在来線の両方を走ることができる、というフリーゲージトレイン(FGT)を採用することにしています。

 これに対し、建設予定ルートの地権者が昨年11月、県に計画の全工程の中止、凍結を求め申し入れ、FGTによる建設を認めておらず、FGTの実用化は困難な状況である、と指摘していました。

 結成集会では、「長崎『新幹線』建設中止を求める県民の会」の深町孝郎さんは、長崎「新幹線」が東北新幹線や九州新幹線とは根本的に違い、FGTが完成する見通しが立たないとして、「会が結成され、正しい税金の使い方がされることになればいい」とのべました。

 「住民の会」代表世話人の高村暎さんは、本当に困っているのは用地買収が進まず、工事を強行することができない県の側であるとし、「確固たる反対の意思を表明することが大事です」と語りました。

 参加者から、「何も県民の利益にならない。本当に県民のための交通インフラなのか。大義がない」(60代の男性)などの発言がありました。