「しんぶん赤旗」2010/12/14
有明海訴訟 長崎の会が集会 
国に上告断念迫る

 諌早湾干拓事業で設置された潮受け堤防の開門を求める、「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会は一H日、佐賀地裁に続き国に開門を命じた福岡高裁判決(6日)を報告し、即時開門を求める決起集会を長崎県諌早市で開きました。

 同訴訟弁護団事務局長の堀良一弁護士が報告しました。堀氏は、高裁判決が最高裁の判例に沿って事実を認定し、「防災機能は限定的」「調整池は営農に不可欠ではない」として開門を命じたことを示し、「われわれが主弔してきたことをすべて認めた完全勝利判決だ」と強調しました。

 国が狙う上告について「法律が定める上告制度の趣旨に反するだけではなく、世論の強い批判を免れない」と指摘。「国はこれまで開門方法について主張してこなかった。時間稼ぎのための上告にすぎず、地域の対立を固定化することになる。上告を断念し、漁民・弁護団との協議に応じるべきだ」と批判しました。

 堀氏は、運動の重要性にふれ「国に上告を断念させ、市民が主人公となって開門の実現、有明海の再生を勝ち取っていこう」と訴えました。

 全国の会の岩井三樹事務局長が行動提起しました。