「しんぶん赤旗」2010/11/21
新幹線全工程の中止を 
地権者ら要請/大村
 
 長崎「新幹線」予定ルート地権者住民有志は18日、大村市内で鉄道運輸機構と長崎県新幹線用地事務所に長崎「新幹線」建設計画の全工程の中止、凍結を求める申し入れをしました。
 参加は大村市在住の5人で、うち3人が建設予定ルートとなる土地の地権者です。

 地権者、住民の多くはFGT(フリーゲージトレイン)による「新幹線」建設を認めておらず、FGTの実用化が困難な状況である上、FGTの安全性確保の面でも疑問符がついていることを指摘。長崎「新幹線」計画の見直しと工事の即時凍結を求めました。
 
 FGTとは、レールの幅に合わせて車輪の間隔を自在に変えられる列車で、レールの間隔が異なる新幹線から在来線から乗り入れできるとされています。「全国新幹線整備法に基づく新幹線は時速200キロ以上という定義になっている」という国交省見解もあるため、それに満たないFGTは「新幹線ではない」という主張を地権者・住民側はしています。

 世話人の高村暎さんの「FGTは新幹線ではないのか」という問いに、応対した鉄道運輸機構側は「返答に窮する」と回答。
 高村さんは「長崎新幹線は『新幹線』ではないのだろう。事実と違うことを言わないでほしい、誇大広告をやめてほしい」と訴え、住民に対して正確な説明をするように求めました。