「しんぶん赤旗」2010/4/15
行政に怒り新た 
「ギロチン」13年「慰霊祭」開く


 「有明の漁業つぶして突き進む国の無法を我は許せじ」−。

 諫早湾が293枚の鋼板によって閉め切られてから13年となる14日、諫早市白浜で干潟生物の慰霊祭が行われました。

「諫早干潟を憂える大牟田の仲間(本昭弘代表)」が主催したもので、 季節はずれの冷たい風が吹き付ける中、福岡県や地元長崎県から約50人が参列しました。

 高齢を押して参加した本氏は、「何億という生物の命を絶った行政に憤りを抑えきれない。開門に期待したい」とあいさつ。

 諫早干潟緊急救済本部の山下八千代代表は、「わたしたちの取り組みがなければ新政権を前向きに進められない。『宝の海』有明海を取り戻すために力を合わせましょう」と呼びかけました。

 「よみがえれ!有明海訴訟」の馬奈木昭雄弁護団長は、開門を命じた佐賀地裁判決を世論は支持していると指摘。「開門するかどうか、決めるのは地元住民だ」と強調し、「開門まであとひといき」だと力を込めました。
 
「諫早干潟痛恨の碑」の前で僧侶が読経し、参列者が焼香。「ギロチン」が落とされた11時30分に全員で黙とうしました。