「しんぶん赤旗」2010/1/23
長崎市立野母崎病院 
移譲予定先が辞退
 共産党「公営で存続を」


 22日開かれた長崎市議会地域医療・新市立病院建設特別委員会で、市は今年度末までに民間移譲されることとなっていた市立野母崎病院(写真・長崎市のHPより)を次年度、直営で運営する意向を明らかにしました。

 同病院の引き受けを表明していた民間病院が医師の確保ができないことを理由に21日、急きょ辞退したためです。

 長崎市は旧野母崎町、旧琴海町との合併に際し、野母崎病院、琴海病院を公営で存続することで合意していましたが、昨年3月、両院を民間移譲することを決定しました。

 委員からは、「現状では民間病院が引き受けることは不可能。抜本的に見直すべき」「移譲先が決まっても採算がとれなければ撤退する可能性もある。民間移譲の方針は拙速すぎる」「琴海病院も同じことになりかねない。これで新市立病院の医師を確保できるのか。計画を練り直すべき」など市が地域医療に責任をもつべきとの意見が共通して出されました。

 市病院局長は、「新年度は直営で運営するが、民間移譲の考えは変わらない」と述べ、条件を見直して再公募を検討する考えを示しました。

 日本共産党の牧山隆市議は、「民間移譲に反対し、公営での存続を求めていく」と話しています。(了)