「しんぶん赤旗」2009/12/15
佐世保で水シンポ 
ダム反対の声相次ぐ


 石木ダムの目的の一つとされている佐世保市の水不足問題。

 その佐世保市で8日、「水」について考えようとシンポジウム(実行委員会主催)が開催され、会場は約200人の市民でいっぱいになりました。

 水源開発問題全国連絡会の遠藤保男さんが講演。佐世保市水道局の資料をもとに水道行政の問題点を指摘し、石木ダムより漏水対策をとるべきだと訴えました。

 パネルディスカッションでは、遠藤氏ほか県議、地元情報誌編集長が討論しました。

 県議は導水管工事などに巨額の費用がかかると指摘し、「渇水時だけ、海水淡水化など対策をとればよい」と主張。情報誌編集長は、水道料金値上げと石木ダムを特集した記事に大きな反響があったことを紹介し、「市は市民に情報を知らせていない」と批判しました。

 会場からは、ダム反対の意見が相次いで出されました。

 「ダムからふるさとを守る会」の松本好央(34)さんは「人生そのものがダムとのたたかいだった」と述べ、ふるさとへの強い思いを語りました。

 参加した女性は「市民は節水が上手です。石木の人たちに大変な思いをさせてまでダムをつくる必要はありません」と話しました。