「しんぶん赤旗」2009/12/05
漏水対策で足りる 
佐世保の水シンポで山下市議


 長崎県と佐世保市が建設を計画している石木ダムに関連し、佐世保市の市民団体が11月29日、水問題について考えるシンポを佐世保市内で開きました。

 シンポでは、建設推進・反対派双方の佐世保市議2人がパネラーとして佐世保市の水需要予測や水源問題、ダム建設の事業認定申請などについてそれぞれの意見を述べました。
 
 パネラーの日本共産党の山下千秋市議は反対の立場で発言しました。市の水需要予測は「過大」だと指摘し、「漏水対策など水道行政をきちんとすれば水は足りる」と主張。市民に知らせないまま巨額の税金をつぎ込む建設費の問題を指摘しました。

 事業認定について「強制収用につながる。27年前の強制測量の悪夢を繰り返すものであり、人権無視のやり方は許されない」と批判しました。

 推進派の市議は、水予測は余裕をもって設定すべきであり、事業認定申請は公益性を見定めるものだと述べました。

 参加した市民からは、「佐世保市の水は75日分しかないのにそれでいいのか」、「美しい自然が壊される。ほかの水対策をとるべき」「導水工事などの費用のことは聞いていない。どうして知らせないのか」など発言が相次ぎました。