「しんぶん赤旗」2009/11/18
知事選に深町氏が立候補表明 
暮らし、福祉、教育に予算

 来年2月4日告示(21日投票)の長崎県知事選に立候補を表明した、「民主長崎県政をつくる会」事務局長の深町孝郎氏(67)=日本共産党推薦=は17日、県政記者クラブで記者会見し、決意などを語りました。

 深町氏は新幹線西九州ルートや石木ダム、本明川ダムなど無駄な公共事業を中止し、その財源を福祉、教育、暮らしの予算に回すと力を込めました。

 「これまで自民・公明政権や金子県政が進めてきた大型公共事業は根本的に見直していくことが必要」。深町氏は記者会見で、金子県政から福祉増進に努め農業や漁業など県内産業を積極的に応援していく県政への転換を訴えました。新幹線や2つのダムの中止のほか、県庁建設・移転問題では見直すとしました。

 また「憲法9条を守り、核兵器廃絶のために被爆地ナガサキとして、積極的に発信もし、役割を担っていくことに力を入れていきたい」と語りました。

 諫早干拓問題については、「開門調査は速やかに行うべきだと考えている。干拓事業は終わったがこのままの状態で放置すれば有明海の汚染の問題、漁業の被害をずっと続けていくということになる。農家から出ている不安は、開門調査とは別に独自の施策を進めていくことが必要。農業と漁業が両立できる道を選ぶべきだ」としました。

 長崎県知事選では、現職の金子原二郎知事が不出馬を表明。民主党は農林水産省改革推進室長の橋本剛氏(40)を推薦候補として擁立するとことが報じられています。

 深町氏は金子知事不出馬について、国民が政治を動かすなかで立候補を断念するという状況に追い込まれたと指摘。

 「金子県政は自民党、公明党だけではなく、民主党、社民党などを含めたオール与党の体制で進められてきた。諫早湾、新幹線、石木ダムなどについて具体的に金子県政が続けてきたものを本当に転換するのかどうかが今度の選挙で問われる」としました。

深町氏の略歴 

九州大学理学部卒業。高校教諭を経て日本共産党長崎県委員会常任委員、長崎県原水協常任理事などを歴任。1987年から党長崎県委員会委員長。2004年に退職しその後、民主長崎県政をつくる会事務局長。