「しんぶん赤旗」2009/8/26
有明訴訟 
現地検証 必要性訴え 
福岡高裁で原告

 諫早湾干拓潮受け堤防の開門を求めている「よみがえれ!有明訴訟」と同農地への公金支出差し止め訴訟の控訴審が24日、福岡高裁で連続して行われ、一審原告、弁護士が陳述しました。

 60人を超える支援者が傍聴する中、原告らは裁判所に現地検証の必要性を訴えました。

 公金支出差し止め訴訟の原告である五島久嗣さんは、県が標榜する「環境保全型農業」の実態を告発し、裁判官に「現地検証を行い、事実を認識したうえで判決を」と訴えました。

 「よみがえれ!」訴訟の池永修弁護士は、開門へ向けた機運が高まる中で和解協議や重要争点の審理を拒んでいる国の態度を批判。「環境破壊と漁業被害、地域を分断してきた干拓事業の真の姿を知ってください」と現場検証の実施を求めました。

 報告集会で馬奈木昭雄弁護団長は、「わたしたちの手で開門させる。開門は目前」だと述べ、今度の総選挙はその好機だと強調。
 
 堀良雄弁護士は、総選挙後の新政権に開門のための予算を入れさせるたたかいを呼びかけました。

 この日、意見陳述した漁民の篠塚光信さんは、「漁民は希望があれば生きていける。総選挙はその道筋を示す選挙」だと訴えました。