2009年8月10日(月)「しんぶん赤旗」

NPTへ核廃絶のうねり
 世界大会・長崎が閉会

 64年前の長崎の原爆投下の日を思わせる青空が広がった9日、長崎市民会館体育館で原水爆禁止2009年世界大会・長崎閉会総会が開かれました。7800人の参加者は、来年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議にむけ、草の根から核兵器廃絶の扉を開くうねりをつくりだそうと誓い合いました。



(写真)核兵器の廃絶を誓い合った原水爆禁止世界大会・長崎のフィナーレ=9日、長崎市

 オバマ米大統領が「核兵器のない世界」を国家目標にすると宣言した新しい事態をうけ、すべての政府が核兵器全面禁止・廃絶条約の締結へ一歩ふみだすよう求める「手紙」と「よびかけ」を満場の拍手で採択しました。

 「核兵器廃絶へ! 3、2、1、0!」―全労連青年部の野村昌弘書記長のカウントダウンに、参加者全員が頭上に両手を上げた「ゼロ」が会場を埋めつくし、決意をこめた大きな拍手がわきおこりました。

 長崎で被爆した松谷英子さん、中山高光さんは原爆症認定集団訴訟のたたかいと、核兵器廃絶への思いを語り、「被爆者と連帯してよかったという日がくるまで、がんばります」と決意を表明しました。

 海外・国内の代表が色とりどりの横断幕をもって登壇し、2010年NPTへ―被爆国日本からの決意をユーモアや歌を交えて発言し、運動の飛躍を誓いました。

 世界大会運営委員会代表の高草木博氏(原水爆禁止日本協議会事務局長)が、「ことしの大会は文字通り勇気と元気と感動に満ちあふれた大会となった」とのべ、来年のNPT再検討会議に向けて「核兵器のない世界を」署名を「必ず1200万筆集めきろう」と行動提起しました。