「しんぶん赤旗」2009/08/04
原爆症認定訴訟 
全面解決へ長崎で署名


 原爆症認定集団訴訟の全面解決を求め、同訴訟の支援者が1日、長崎駅前で宣伝・署名活動を行いました。

 マイクを握った長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は、全国の集団訴訟で原告側がa連勝しているにもかかわらず、国が裁判を引きのばしていると批判し、「これまでの間違った被爆者行政を改め、被爆者に謝罪し、全面的な解決を」と訴えました。
 
 支援者が、裁判所に公正な判決を求める署名を呼びかけると、多くの市民が署名に応じていました。被爆2世の女性は、「被爆者は高齢化しています。生きているうちになんとしても解決してほしいです」。男子高校生は「被爆者の苦しみを若いぼくたちが受け継いでいかなければ」と話しました。

 原告や支援者は、▽勝訴原告を原爆症と認定すること▽a地裁・高裁の判決で示された判断基準に沿った認定▽原告全員の救済を求めています。

 河村建夫官房長官は広島、長崎の原爆の日までに救済策を示すことを表明しましたが、厚労省内には異論もあり、未だ全面解決に至っていません。山田事務局長は、「どこまで被爆者を苦しめるのか。背景には戦争被害受忍論がある」と批判しました。