「しんぶん赤旗」2009/7/31
222点集め8・9平和展  
8月2日まで

 核兵器廃絶、平和を願う、ながさき8・9平和展(同企画委員会主催)が長崎県美術館で開かれています。

 今年で30回目。アメリカ、スペインからの出品も含め、222点が展示されています。

 いくつもの頭蓋骨が転がっている絵は被爆者が描いたもの。

 立ったまま原爆の熱線に焼かれた馬の絵は原爆の非情さを物語っています。

 「かよこ桜」と題する陶製のランプ様のオブジェは被爆二世でもある山口きんこさん(62)の作品。桜の花びらのすかし模様から淡紅色の光が漏れます。

 横尾中学校はゲルニカと同じ大きさの3・5b×7・8bの巨大な絵を出品。破壊された浦上天主堂、虹や大きな樹、地球などが描かれています。平和教育の一環として制作されました。

 原爆・戦争だけでなく貧困や社会問題を告発するものもあります。

 このほかにもテーマ・ジャンルを問わないこの展覧会には自由な作品が並んでいます。来場者に折鶴を折ってもらうのは主催者が企画したもの。「参加することで平和について考えるきっかけにしてもらえれば」と同展の松尾英夫事務局長は話しています。

 来場した若い女性は、「作品の多さにびっくりしました。それだけ平和について考えている人が多いということですね」。展示は8月2日まで。