「しんぶん赤旗」2009/7/4
「原爆に起因性」 
原告6氏の疾病 医師が証言
長崎地裁で第2陣裁判


 長崎で原爆症認定集団訴訟第2陣の裁判が6月30日、長崎地裁で開かれ、証人尋問が行われました。

 この日、原爆症と認定されていない6人の原告について、医学的な意見書作成にかかわった健友会の菅政和医師が証言台に立ちました。

 菅氏は、原告6人の疾病について原爆の放射線による起因性があると証言。
 生後八か月で入市被爆した直腸ガンの原告について、「放射性降下物を吸い込んでおり、放射線による起因性を否定できない。低年齢ほど影響を受けやすい」と述べました。

 別の原告についても残留放射線の食物を食べており影響を受けていると指摘しました。

 また、国側代理人に、内部被ばくと疾病の関係についてその根拠を問われて、「事実がある」と答えました。
 2陣原告16人中、10人についてはすでに昨年改定された審査基準で認定されています。

 原爆症認定を支援する会・長崎は、裁判に先立ち、「原爆被害の実態を直視し、公正な判断」を求める署名一万人分を須田啓之裁判長あてに提出しました。