「しんぶん赤旗」2009/5/24
諌早湾干拓
潮受け堤防開門今すぐ
 公金差し止め控訴審で原告

長崎県を相手に、諫早干拓農地への公金支出の差し止めを求めている裁判の控訴審が十八日、福岡高裁で行われました。

 事前集会で、馬奈木昭雄弁護団長は、潮受け堤防開門のためのアセスをするといいながら、一方で開門の合意が得られなければ開門しないと主張する農水省を批判。

 「問題は開門するかどうかではなく、どうやって開門するか」だと述べ、県民の世論が開門にあることが明らかになれば「開門しない根拠はすべてなくなる」と強調。県民世論を構築し、来年五月の開門をめざしたいと述べました。
すとしました。

 裁判では原告側三人が陳述。堀良一弁護士は、県民世論に反して県が頑なに開門に反対していることを批判。原告二人が、干拓農地での営農の実態と問題点、県民世論の動向について陳述しました。
 報告集会で、堀弁護士は、「『六年以上先の開門』を打ち破るのは段階的開門しかない。実績のある短期開門から始めるという提案は説得力を持つ。開門の必要性は今すぐある」と強調。県のアセスへの意見書は「噴飯もの」だと批判しました。

 県は意見を述べない意向を示しました。次回期日は八月二十四日。裁判所は結審の可能性も示唆しました。