「しんぶん赤旗」2009/5/10
諌早干拓、長崎・派遣切り
仁比参院議員が調査・懇談
 日本共産党の仁比聡平参院議員は5月9日、長崎県諫早市森山町を視察し、水害や農業用水確保、排水の各対策を調査しました。

 現地の営農者らから出ている要望を聞き、国営諫早湾干拓事業でつくられた調整池と森山町の干拓農地を仕切る堤防、水門などを見て回りました。

 仁比氏は、木村和俊元諫早市議の案内で森山町の仁反田川と有明川に挟まれた干拓農地を回りました。調整池の水位が急激に上昇した場合、仁反田川が氾濫(はんらん)するのを抑えるために閉じる水門(万灯樋門)では、周辺の排水施設がどうなっているのかを視察しました。

 また、同干拓農地の農業用水がどのように確保されるのかを確認しました。同地は昭和の時代に造成されたため、周りを囲む堤防のひび割れなどの状況も見て回りました。

 農業関係にも詳しく、水害の経験もある男性から現地の要望を聞きました。以前は大雨で道路が冠水していましたが、仁反田川が整備され流れ込むようになって水害は起こらなくなったといいます。

 同地は干拓農地造成が繰り返され、その時に設けられた堤防が、現在は農地の真ん中あたりに横断するように残ります。男性は「旧堤防で水路が止まっている。(有明川側で)水が流れるようにしてほしいという人が多い」と排水対策の強い要望を語りました。

 また、同農地で営農をしている人たちがコンバインなどをそろえるのに1千万円ほどの借金を抱え、厳しい農業環境の中、離職者も出ていることなども語られました。

 同日、長崎市でソニー長崎ワールドインテック分会の組合員らからも要望を聞きました。

 ソニー長崎ワールドインテック分会の組合員らは派遣切りされ解雇撤回や補償などを求めてたたかっています。仁比氏は日常作業のなかでのソニー側との関係がどのようなものだったのかを工場内の決まりなども含め詳しく聞き取りました。