「しんぶん赤旗」2009/5/1
米軍関係者検疫なしで出入国 
佐世保市に対策要請

 世界的に新型インフルエンザの感染が広がり、日本でも水際対策が強化されていますが、米軍基地においては検疫なしに入出国が可能となっているとして、原水爆禁止佐世保協議会(山下千秋理事長)、佐世保市平和委員会(篠崎義彦会長)は4月30日、佐世保市に対し、安全対策を講じるよう要請しました。

 山下氏らは、佐世保市において米軍基地の米兵や家族が検疫なしに出入国していると指摘し、「国が水際作戦を強化しているときに、米兵が検疫なしで入国するとなれば、佐世保から新型ウイルスが侵入する可能性がある」と強調。

 @米軍関係者も水際対策の対象とし、市民の安全を守ることA日米地位協定9条に検疫に関して国内法の適用を政府に求めること―を要請しました。

 応対した末竹健志副市長は、フェーズ3の段階で米軍へ情報提供を求めたことを紹介。

 ▽基地内においては米軍が検疫していること▽新型ウイルスに対しては米国本土と同じ措置をとること▽基地政策局と米軍広報と情報を共有すること▽該当者があれば隔離する―ことを明らかにしました。

 山下氏は、米軍の検疫はどのような基準と方法でおこなわれたのか日本側は全く知ることはできないとして、国内法に基づいた検疫の実施を強く求めました。