「しんぶん赤旗」2009/4/23
長崎・軍艦島へ観光客ら上陸


 かつて炭鉱として栄えた長崎県の端島。通称軍艦島。

 海から見ると軍艦のように見えることからこう呼ばれています。

 一九七四年の閉山以来、無人島となっていたこの島への上陸が二十二日解禁され、県内外の観光客らが島を訪れました。

 長崎港の大波止桟橋から約四十五分。周囲わずか一・二`、最盛期には五千三百人もの人々が住んでいたという島。海から見ると、往時を物語るいくつもアパートがひしめくように建っているのがわかります。

 上陸すると、建物の大きながれきがごろごろ。見学コースは、かつて鉱業所があった側の約二百二十bです。

 建物は崩れ、壁だけが残っているものもあります。奥に進むと、日本で初めてつくられた鉄筋コンクリートの高層アパート。長年の風雨にさらされ、窓ガラスはすべてなくなっていました。
 
 かつて島に住んでいたという黒田とし子さんと和子さん。母娘で参加しました。「海がしけると食料品が届かず苦労しました」と当時の思い出を語りました。

 昨年、「九州・山口の近代化産業遺産群」が世界遺産の暫定リストに登録され、軍艦島もその一つとして世界遺産登録をめざしています。