「しんぶん赤旗」2009/4/15
宝の海の再生願う 
諫早干潟の死滅生物悼む

 「開門調査を実施してください」の大きな看板。「ギロチン」によって諫早湾が閉め切られてから十二年となる十四日、「宝の海」の再生と死滅した生物を悼む第[回諫早湾干潟慰霊祭が諌早市でおこなわれました。

 「諫早干潟を憂える大牟田の仲間」が主催したものです。
 小雨の中、干潟の跡地でおこなわれた慰霊祭には大牟田や諫早の住民など約六十人が参列しました。

 主催者代表の本昭弘さんが痛む体を押して登壇し、「豊穣の海はひとかけらもなくなった。怒りを燎原の火のごとく広げよう」とあいさつしました。

 「よみがえれ!有明訴訟」弁護団の馬奈木昭雄団長は裁判の現状報告。「諫早のたたかいは世界的にも干潟回復の希望の光。国会も変化している。有明再生を確信」したと述べ、農水省の環境アセスを批判。「決定権は漁民や農民、長崎県民にある。開門まであと一息。ともにがんばろう」と呼びかけました。

 僧侶による読経と焼香がおこなわれ、「ギロチン」が落とされた十一時三十分に合わせ、黙とうしました。

 参列した西田京子諫早市議は、「干潟を群れ飛ぶ鳥の姿が忘れられない。干潟再生のために力を尽くしたい」と話しました。