「しんぶん赤旗」2009/3/28
イラク派兵の違憲判決学ぶ
 長崎市で講演会


 イラク開戦から六年となる二十日、自衛隊のイラク派兵違憲判決を学ぶ講演会(ワールドピースナウ・ナガサキ主催)が長崎市で開かれました。

 冒頭、悲惨なイラク戦争の現実を告発するビデオが上映されました。参加者は、劣化ウラン弾やクラスター爆弾で傷つき、命を奪われる子どもたちの姿などをとらえたビデオに見入りました。

 自衛隊イラク派兵差止訴訟弁護団の魚住昭三弁護士を講師に、判決要旨を参加者で一文ずつ読み合わせ、その都度、疑問・質問を出し合いながら学習が進められました。

 魚住氏は、判決に沿って憲法九条の政府解釈やイラク特措法の規定を丁寧に解説し、裁判所が、政府の憲法解釈によってもイラクでの自衛隊の空輸活動が憲法九条一項に違反すると認定したことの意義を強調。自衛隊は合憲でも海外派兵は違憲と考える人たちとも一致できる部分で共闘することの重要性を訴えました。

 また、魚住氏は、自衛隊基地があったサマワについて語り、サマワが劣化ウラン弾で汚染されていたことなどを報告しました。

 参加者の一人は、「判決文そのものから学ぶことができてよかった。深く知ることができた。ビデオも劣化ウラン弾のことがよくわかった」と感想を語りました。