「しんぶん赤旗」2009/3/25
市立2病院を廃止
 長崎市議会が条例可決
 共産党は反対


 十九日閉会した長崎市議会で、市立の野母崎病院、琴海病院(写真 HPから)を民間移譲するのに伴い、市立病院として廃止する条例が賛成多数で可決されました。

 日本共産党市議団はこれに反対しました。

 市は、両病院の赤字経営などを理由として民間移譲を提案していました。

 厚生委員会資料によると、野母崎病院が約七億五千万円、琴海病院が約十億五千万円の累積赤字となっています。
 
 両病院は、旧野母崎町、旧琴海町から合併によって長崎市立となったもので、合併時の協定書には「存続」が明記されています。

 これに対し、琴海病院の地元の自治会が千六百筆を超える「存続を求める嘆願書」を提出。「くらしと地域を考える長崎市民の会」も「過疎化と高齢化が急激に進んでいる両地区にとって公的医療機関としての役割は大きくなっている」として両病院を公的医療機関として存続を求める請願書を提出していました。

 日本共産党の津村国弘市議は、請願に賛成し、住民の存続の願い、命を守る立場から両病院の廃止に反対の討論をおこないました。

 また、新市立病院建設に関し、建設、管理運営がPFI方式や独立行政法人を前提にした計画になっていると批判し、「PFI方式はこれまで否定的な教訓が出され、独立行政法人は利益中心の運営になるのは必然」と指摘しました。