「しんぶん赤旗」2008/2/22
子と教育考える 長崎で討論集会


 長崎県の高教組や新婦人などでつくる「子どもと教育の未来をひらく長崎県民の会」は十五日、長崎市内で「子どもと教育を考える討論集会」(実行委員会主催)を開き、教師や市民約五十人が参加しました。

 講演した高教組佐世保支部の新木武志書記長は、映像を使って世界の労働現場の実態を告発。新自由主義が何をもたらしたかを明らかにしました。

 労働の規制緩和による非正規労働者の増加と教育改革の関係について解明。格差が自己責任とされ、教育の公共的な役割が失われつつあることに危惧を表明しました。同時に、ラテンアメリカを例に、新自由主義から脱却した「もうひとつの世界」の可能性へ議論を呼びかけました。

 二部では、「しゃべり場」と称し、首都圏青年ユニオンの山田真吾事務局次長を中心に県内の高校講師や定時制高校生などが働く権利について発言しました。

 山田氏は、高校生らに働いている条件や労働契約書の有無について尋ね、「権利手帳」を示しながら「権利」を知ることの重要性を訴えました。その中で高校生の違法な労働も明らかになり、「おかしいことにはがまんせず、誰かに相談することが大切」だと述べました。

 会場からは、「若者は働く権利を知らされていない。『権利手帳』を卒業生に渡したい」などの発言が出されました。