「しんぶん赤旗」2009/2/11
公立保育所守ろう
 九州の保育士が交流


 第十八回九州公立保育所交流集会が七日、八日の両日、長崎市内で開かれ、公立保育所で働く保育士などが学習と運動の交流をおこないました。

 七日の交流会では、福岡市職員労働組合の吉冨利子さんが、民営化など公立保育所をめぐる情勢について基調報告しました。

 吉冨さんは、公立保育所は、「公が責任を持って、保育の最低基準、あるべき姿を示すもの」だと述べ、厚労省の「新たな保育の仕組み」の問題点について報告しました。

 介護保険をモデルとするこの「仕組み」は、保育所と利用者の直接契約、「応益」負担の保育料など市場原理に基づく保育であり、保育所にとっても経営が不安定になり、雇用条件の悪化につながると指摘。国や自治体の責任を大幅に縮小するものだと批判しました。

 参加者からは、「長崎市では十一年間保育士の採用がない。配置基準が見直され、削減に」「市の財政も学習し、論戦できる力を身につけたい」「保護者が団結し、保育に対する認識が高まっている」など各地の民営化の状況やとりくみ、意見が出されました。

 講師の浅井春夫立教大学教授は、保育は世界では無料化の流れにあると述べ、新自由路線で走るのは日本とアメリカだけだと批判。労働組合と保護者との共同の運動を強調しました。

 八日、浅井氏が公立保育所の民営化問題などについて講演しました。