「しんぶん赤旗」2009/02/05
派遣元 寮の居住認める 
解雇撤回求める団交で


 ソニー長崎(諌早市)で働いていたワールドインテック社の元派遣労働者が三日、解雇の撤回などを求めて同社と団体交渉をおこないました。

 団交をおこなったのは、一月末で同社を解雇され、長崎県労連・県一般労働組合に加盟した二十代から三十代の派遣労働者十六人です。

 全員が期間の定めのない常用労働者でした。

 諫早市内でおこなわれた交渉には全労連の寺間誠治組織局長はじめ県労連役員も同席しました。

 交渉では、解雇の撤回のほか、やむをえず「解雇」を受け入れる労働者に対する▽雇用先の確保▽入寮者に対する無償での居住▽六か月分の賃金相当額の補償▽帰郷、再就職のための旅費等の支給などを要求しました。

 会社側は、整理解雇であるとの説明が不十分であったことを認めましたが、解雇を撤回しませんでした。

 「解雇」受け入れ労働者に対し再就職あっせんの努力をおこなうと回答。寮については要求を受け入れ、希望者全員について居住させることを明らかにしました。

 六か月分の賃金補償について会社側が拒否したため交渉が中断し、一週間を目途に再度交渉することとなりました。

 労働者らは、「会社の態度は納得できない。わたしたちは『正しい』と主張していく。生死にかかわる問題であり、恐れずにたたかっていきたい」などと話しました。

 団交後、労働者はソニー前で「派遣切りをやめよ」とシュプレヒコールを上げました。労働者らが互いに握手し、「がんばろう」と励まし合う姿も見られました。