「しんぶん赤旗」2008/11/5
憲法の歴史知らせたい
 長崎九条の会が集会 土山、池田氏が対談


 憲法公布六十二周年となる三日、長崎県九条の会は長崎市の長崎大学医学部記念講堂で、「世界がもし100人の村だったら」の著者で知られる池田香代子氏と元長崎大学学長の土山秀夫氏との対話集会を開き、市民約三百人が耳を傾けました。

 池田氏は、憲法の生い立ちに触れ、現憲法は「植木枝盛らの自由主義の思想を受け継ぐもの」であり、「押し付けられたものではない」と強調。

 自衛隊を米軍が利用するために、「改憲しようとしているのはアメリカ」だと指摘しました。さらに、九条が世界から、特に紛争地域から期待されていると述べ、九条を実現する「重い責務を世界に対して持っている」と訴えました。

 土山氏は、憲法に保障された自由にものが言える権利、フリーダムを絶対に失ってはならないと述べ、近年その権利を侵す影が忍び寄っていると警告。 「九条の会が中心になって精神の自由を守る必要がある」と語りました。

 また、自衛隊や安保条約に対する立場を超え、九条を守り広げる一点で結集することの重要性を強調。若者への働きかけを呼びかけました。

 対話集会後、県内の九条の会が活動報告をおこないました。
 参加者からは、「(改憲派が)『押し付け憲法』と言えなくなったのは運動の成果。憲法の歴史を知らせたい」など感想が寄せられました。