「しんぶん赤旗」2008/10/18
「命の天引きしないで」
乳母車押す母親も署名


 「いのちの天引きは許さない」。
 後期高齢者医療制度の新たな天引きが始まった十五日、長崎市の大丸前では、長崎県健康友の会連絡会のメンバー約二十人が制度の廃止を求める署名とビラの配布をおこないました。

 メンバーは、「お年寄りいじめの後期高齢者医療制度を廃止させましょう」などと呼びかけながら署名を訴えました。通行中の市民、とくに高齢者が次々と足を止め、署名。

 自分から寄って来る人、抱えられるようにしながら署名する人、字が書けないからと代筆を頼む人など制度に対する不満を口にしながら署名をしていました。

 「本当に困るんです。本当に」とやるせないように話す女性。「死ねということばいね。五千円も引かれとった。勝手に天引きせんでほしか」と憤る人など。高齢者ばかりでなく、乳母車を押していた若いおかあさんも、「お年寄りいじめはだめ。署名しないと悪くなるばかり。がんばって」。連れの女性も、「いずれ自分も年をとります。今のうちになくしてほしい。親のことを考えると心配です」と話しました。

 一時間で三百六十八筆の署名が寄せられ、市民のなかに制度に対する不安と怒りが渦巻いていることが示されました。

 年金者組合県本部も長崎市役所前で宣伝。約二百枚のビラを配布し、制度の廃止を訴えました。