「しんぶん赤旗」2008/10/02
じん肺被害の根絶を
 キャラバンが出発

 じん肺・アスベスト被害の根絶を求める「〇八年なくせじん肺全国キャラバン」の出発集会が一日、長崎市の三菱重工長崎造船所前で行われ、じん肺裁判の原告や支援者、労働組合などから約六十人が参加しました。

  「二〇一五年までにすべてのじん肺の根絶を」などののぼり旗の立つなか、同キャラバンの全国実行委員会の佐藤陵一代表委員は、十九回目を迎えるキャラバンがこれまで果たしてきた役割を述べ、「いよいよ解散総選挙。じん肺根絶のための法律を作り、制度を改善させる国会にするための重要な選挙。『労働災害をなくせ』の世論を大きく広げ、たたかおう」とよびかけました。

 三菱造船じん肺裁判第二陣の島治男副団長は、裁判で三菱が和解を拒否したことを厳しく批判。三菱の加害責任を認めさせるまでたたかう決意を述べました。

 集会は、じん肺・アスベスト患者を多数出しながら反省も謝罪もせず争い続けている三菱重工に対し、抗議の決議を上げました。決議文の受取を拒否する三菱重工に参加者は、「三菱は、国のじん肺認定制度にしたがえ!」「三菱は、人の健康・命を粗末にするな!」などとシュプレヒコール。
 抗議の中、三菱は決議文を受け取りました。

 キャラバンは、「すべての労災、職業病を根絶しましょう」とよびかけながら出発しました。