「しんぶん赤旗」2008/9/7
戦争と平和は隣り合い 
平和委員会が学習会

 ながさき平和委員会は三日、長崎市内で定例会を開き、長崎民医連の永田勝美事務局長を講師に「医療・福祉・貧困と格差」について学びました。

 永田氏は、「人権」と憲法九条、二五条の関係について語り、「食べられない社会は戦争に向かう」として、米兵に低所得者層出身が多いことや、失業者が増大し、悲惨な状況が広がるなかでナチスが台頭してきたことを紹介。
 「究極の貧困が何をもたらすか」と問いかけ、「戦争と貧困は隣どうしにある」と強調しました。

 生活保護が増えていることや餓死する人がいる現実、経済的理由の自殺が多いことなど貧困の実態を告発。「人権」をキーワードとして、困難を社会の責任として支えるしくみが求められていると述べ、「平和の土台として、日本らしい社会保障と医療づくりをめざそう」と呼びかけました。

 参加した二十代の青年は、「自分もワーキングプアの部類。友だちも『六十歳過ぎたらやばい。年金もらわれん。早く死んだ者勝ち』と言って、展望が持てないでいる。派遣先では「ハケン君」。名前で呼ばれなかった。自衛隊募集のチラシがポストに入っていた」と若者の実態を語りました。

 介護の現場で働く青年は、「お金がないために介護を受けられない人がいる。弱者を救ってくれない社会を変えていけるよう運動したい」と意見を述べました。