「しんぶん赤旗」2008/8/15
長崎市のこどもたち
平和の願いを絵に託す
「ゲルニカ」と同じ大きさ

 平和への願いを込めた縦三・五b、横七・八bの巨大な絵を長崎市の子どもたちが完成させました。

 国際子ども平和壁画「キッズゲルニカ」に出品しようと、長崎市の南が丘地域の自治会が取り組んだものです。

 「キッズゲルニカ」は、ピカソがスペイン市民戦争のときゲルニカの町への爆撃に抗議して描いた「ゲルニカ」と同じ大きさのキャンバスに、子どもたちが平和への願いを絵で表現する国際的なプロジェクトです。

 作品は、今年十月にフランスのコルシカ島で開催される展覧会に展示されます。

 十日、この企画を呼びかけた長崎親善人形の会会長の山下昭子さんらが、ピカソやゲルニカ、日米親善の瓊子(たまこ)人形などについて子どもたちに説明したあと、絵の構図などについて話し合いました。

 初めは絵の大きさに戸惑っていた子どもたちも、グループに分かれ作業開始。小学生から高校生まで延べ百五十人の子どもたちが、三日間で作品を完成させました。表題は「長崎から平和の願いを」。

 地元の七夕祭りをモチーフに、子どもたちは思い思いの絵を描きました。動物や楽しく遊ぶ子どもたち。瓊子人形と原爆など。絵の短冊には「みんなずっと仲良くいられますように」など平和のメッセージを一人ひとり書き込みました。

 瓊子人形を描いた六年生の女の子は、「世界中が平和になるようにと願って描きました」と話しました。

 絵は、二十三日大浦中学校に展示されます。
 長崎県内では、このほか中学校三校から同展に出品される予定です。