「しんぶん赤旗」2008/07/25
日中の過去知り未来へ
 長崎市城山九条の会が集い


 長崎市の城山憲法九条の会は十九日、カトリック城山教会で「中国との関係を考える講演と音楽の集い」を開催しました。

 長崎大学大学院で音楽の勉強をしている中国人留学生・りょう(りょう学)明智さんが、苗族の民族衣装で登場し、日中の友好を訴えました。

 廖さんは民族楽器(ひょうたん笛)の演奏と中国の歌を披露し、参加者から大きな拍手を受けました。

 続いて高實康稔・長崎大学名誉教授が、「中国人強制連行とは―中国人原爆犠牲者追悼碑の建立によせて」と題して講演しました。

 高實氏は、日本と中国、朝鮮とは文化的にも長い友好の歴史を持っていることを紹介。その上で、日本は中国を侵略し、「中国の占領地から若い男性を日本に強制連行し、奴隷のように強制労働させた」と語りました。

 その数は全国で約四万人になり、一、二年の間に七千人が死亡。長崎県では四つの炭鉱で一〇四二人が過酷な労働を強いられ、このうち三十二人が原爆の犠牲になっています。

 高實氏は質問に答えて、「日本がやってきた拉致に口を閉ざし、北朝鮮の拉致だけ言うのでは、世界では理解されない」と述べました。

 参加者から「過去に日本がしてきたことを知ることが大事だ」などの感想が寄せられました。

 会場では、追悼碑建立と四川大地震救援の募金が寄せられました。