「しんぶん赤旗」2008/7/15
滑石九条の会が三周年
 音楽と講演のつどい

 長崎市の滑石九条の会は十二日、会結成三周年記念として「音楽と講演のつどい」を開き市民約百人が参加しました。

 医師で、会の呼びかけ人共同代表である前川達雄氏は、戦争の悲惨さを十二分に体験した。戦争になれば若い人が引っ張られる。この会は若い人のための会だと思ってやっている」とあいさつしました。

 前川氏の指揮で、コーロ・ステラが「長崎の鐘」など長崎にちなんだ歌を演奏。美しい歌声を響かせました。会場からは「もってこーい」のかけ声もかかりました。

 講演では、元長崎大学学長の土山秀夫氏が戦争中の自らの経験にもふれながら、九条を守り、広げることの重要性を訴えました。

 土山氏は、貧困と格差を背景に右傾化するなかで、改憲派が若者をターゲットにしていると指摘し、会が若者に働きかけることの重要性を強調。名古屋高裁の自衛隊イラク派兵違憲判決の画期的な意義について語りました。
 また、公共の福祉の名目で思想信条まで踏み込む危険性を指摘。「監視社会にしないために憲法を守っていく権利と義務がある」と訴えました。

 日本共産党の中西敦信市議も参加。「戦争中布団の中でクラシックを聴いたことなど印象的だった。自由に音楽を楽しめるのも平和だからということを改めて感じた。九条守れの一点での共同を広げることが大事だと思いました」と話しました。