2008年7月8日(火)「しんぶん赤旗」

開門求め座り込み

農水省前「控訴するな」

有明訴訟


 長崎県諫早湾干拓事業の潮受け堤防の開門を国に命じた佐賀地裁判決をうけ、よみがえれ!有明訴訟原告団と有明海漁民・市民ネットワークなどの支援者が七日午前から、東京都千代田区の農水省前で控訴断念と開門調査を求めて座り込み要請行動をスタートさせました。

 一行は「農水大臣は有明漁民の声を聞け」「宝の海を返せ」と書かれた横断幕やのぼりをかかげ、リレートークで声をあげました。「若林正俊農水相は、十一日の控訴期限を待たず、ただちに控訴断念の政治決断と、潮受け堤防の水門を開け」とアピールしました。

 同訴訟原告の福岡県大牟田市の漁民、中島敏信・早米ケ裏漁協理事は「農水省が控訴して、この先何年も裁判が続けば有明海も漁民も死んでしまう。一刻も早く潮受け堤防の水門を開けて、有明海を再生してほしい。それが漁民の願いだ」と話しました。

 同訴訟の弁護団の弁護士や支援者らが、「水門を閉めきったままでは(堤防の内側の)調整池の水質が悪化する。干拓地の農業と漁業の両立のためにも開門が必要だ」と訴えました。