「しんぶん赤旗」2008/06/29
国の訴訟に怒り、雨の長崎を出発
 国民平和大行進


 2008年国民平和大行進(長崎‐広島)の出発集会が二十八日、長崎市の平和公園・平和祈念像前で行われました。

 雨の中、労働組合や民主団体などから約百二十人がのぼりや横断幕を持って参加しました。

 集会では、県労連の川崎一宏議長が「今年は平和行進五十周年の節目の年。意気高く歩こう」とあいさつしました。

 長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は、原爆症認定集団訴訟で国が二十七日控訴したことに、「控訴するとは何ということ。憤りを抑えきれない。裁判所の判決も顧みようとしない姿勢は、原爆の被害を小さく見せようとする気持ちの表れ」と批判。「各政党も市民も厚労省に怒りを燃やしている。あらゆる場で力を集め、一日も早く全面解決したい」と訴えました。

 国民平和大行進中央実行委員会の前川史郎さんは、「被爆地をつなぐ行進。核兵器なくそうの声を長崎から訴えていきたい」と決意表明しました。

 時折、激しく降る雨の中、行進団は広島へ向け出発。

 行進に参加した木村哲也さんは、「若い人に原爆症認定訴訟のことをもっとアピールしたいと思って参加しました」と話しました。

 行進には、日本共産党のふちせ栄子衆院比例候補も参加しました。

 行進は、七月五日佐賀県に引き継がれます。