「しんぶん赤旗」2008/6/22
有明海訴訟 島原で集会 
開門へ向け政治決着を

 「よみがえれ!有明訴訟」の判決を目前に、支援する会は十九日、島原市内で集会を開き、漁民ら約二十人が参加しました
 
 森永正之弁護士らが、諌早湾干拓事業をめぐってたたかわれている三つの裁判の経過と意義を述べ、開門へ向けた政治決着へ大きく前進していることを報告しました。

 四月末に開門を求めて提訴した漁業者の松永秀則原告団長は、干拓に反対する人たちの思いに反して干拓の補助事業を行ってきたことに対し、「申し訳なかった」と苦しい胸の内を語り、「これからが自分たちのたたかい。このまま立ち上がらなければ漁民も有明海も死んでしまう。自分たちの責任として海を取り戻したい」と開門への決意を語りました。

 「よみがえれ!有明訴訟」を支援する全国の会の岩井三樹事務局長は、干拓工事が完成したもとで「推進派も反対派もなくなった」と述べ、「干拓地の農業者にはばく大な税金を使いながら一方で漁業被害は深刻。調整池の水質は改善されない。この矛盾を解決するためには開門しかない」と強調。

 「国会のなかでは、開門をめざす政治決着への流れができている。がんばれば開門に手が届くとこにきている」とこれからのたたかいを訴えました。

 漁民からは、「なぜ農業にばかり補助か。水揚げは減る一方だが漁民には何もない」などの意見が出されました。