「しんぶん赤旗」2008/06/01

後期高齢者医療制度
56人が不服審査請求

 長崎県健康友の会連合会と年金者組合長崎支部などが三十日、後期高齢者医療制度への加入手続きの取り消しを求めて審査請求しました。

 申請には二十三人が参加。健康友の会の植田亘一会長らが県の担当者に五十六人分の申請書を提出しました。

 その後の記者会見で、植田会長らは、同制度が国会でろくに審議もされないまま強行採決され、その後も国民に周知徹底されないなど、内容のひどさと合わせその導入手続きの粗末さを批判。医療差別や国民皆保険制度の崩壊、憲法の個人の尊重や生存権に反することなど問題点を指摘しました。

 参加者からは、「四月入金の年金は二、三月分。そこから四月分の保険料を引くのは前取りだ。返すべき」「低年金の人から保険証をとりあげることになる」などの意見が出されました。
 吉田次雄さん(80歳)は、「前宣伝では国保より安くなると言っていたが、夫婦で一万五千円も高くなった。何をもって安くなると言ったのか」と述べました。

 植田会長は、「後期高齢者医療制度を廃止し、あらためて国民的な論議を」と訴えました。

 同会などでは、今後も第二次、三次の審査請求を行う予定です。