「しんぶん赤旗」2008/5/25
原爆症認定へ運動大きく
支援する会が総会


 「原爆症認定集団訴訟を支援する会・長崎」2008年度総会が十七日、長崎市内で開かれました。

 総会では、中村尚達弁護団長が裁判の経過を報告し、「裁判勝利、原爆症認定の『新しい審査の方針』の再見直しを迫るため大きな運動で世論をつくろう」と呼びかけました。

 山田拓民事務局長が08年度方針案を提起。「新しい方針」とどう向き合っていくかが今後の運動の要だと述べ、「新しい方針」は、「積極的に認定する」範囲以外の被爆者についてどのような審査が行われるのか全く不明であり、新たな線引きで被爆者を分断、原爆被害を矮小化するものと批判しました。

 政府・厚労省が「新しい方針」を検討せざるを得なかったのは運動の成果であることに確信を持ち、「新しい方針」の本質を市民に知らせることや原爆被害の実相を学ぶこと、全面勝訴、公正な審理・判決を求める署名運動を進めることなどの方針案が提起されました。

 山田事務局長は、「『再び被爆者をつくるな』こそが被爆者の願い。国が原爆の被害を償うことは、二度と国民を核戦争の被害にさらさないという決意の証。不当な被爆者対策の根源に迫り、戦争の被害をがまんしない、させない日本を築くことで初めて私たちと被爆者の願いは実現する」と訴えました。