「しんぶん赤旗」2008/5/21
米軍優先 目の当たりに
平和団体が佐世保基地調査


 福岡県・久留米原水協と長崎の平和委員会、原水協は十七日、佐世保の基地調査を行い、約五十人が参加しました。

 調査に先立ち、日本共産党の山下千秋佐世保市議が佐世保基地について講義しました。

 山下市議は、佐世保基地の特徴について「在日米軍再編」を先取りしていると述べ、米軍基地増強に莫大な思いやり予算が使われていること、佐世保が戦争できる国づくりの実行拠点になっていることを指摘しました。

 その後参加者は、不気味な自衛隊の補給艦が浮かぶ佐世保港を一周、世界で第二位の貯油能力を持つ赤崎・庵崎などの貯油所や崎辺のLCAC(エア・クッション型上陸用舟艇)基地、民家から数十bしかない前畑弾薬庫、弾薬庫建設のため埋め立て予定になっている安久ノ浦湾などを海上から調査しました。

 案内した山下市議は、「ここから積み込まれた弾薬がどれだけのイラクの人々の命を奪っているか」と告発しました。

 また、軍用道路と言われる建設中の西九州道路、米軍向け賃貸住宅、米軍が優先的に無償使用できる第3ドックなど軍事優先の佐世保の街を視察しました。

 家族で参加した久留米原水協の古賀美穂さんは「軍用道路、要塞のような米軍住宅に、なぜ日本がお金を出さないといけないのでしょうか。子どもにもこのような基地を見せたいと思い連れてきました」と話しました。